大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(れ)1621 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人野方寛の上告趣意第一点について。

しかし、原判決は被害者Aの判示傷害の部位程度並死因の証拠として医師B作成

のAに対する鑑定書中同人の傷害の部位程度並死因に付判示に照応する記載を採用

しているのであつて所論の医師Cの被害者Aに対する診断書は証拠としていない(

原判決の証拠としている医師Cの診断書は被害者Dに対するものである)ことは判

文上明らかなところである。そして原判決が被害者Aの判示傷害の部位程度並死因

の証拠として所論の医師Cの診断書を採用せず医師B作成のAに対する鑑定書を採

用したからといつて実験則に反する証拠の取捨ということはできない。されば所論

は原審の裁量権内で適法に採用しなかつた証拠に基ずき独自の意見を展開して原判

決の証拠判断乃至事実認定を非難するに帰し上告適法の理由とならぬ。

同第二点について。

所論縷述するところは結局原審がその裁量権内で適法になした刑の量定を非難す

るにとツまるから上告適法の理由とならぬ。

よつて旧刑訴四四六条に従い裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

検察官 安平政吉関与

昭和二六年一月一八日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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